2016年6月5日日曜日

愛犬の緑内障その2

前回(5月3日)のブログで、
「手術をせずに点眼で緑内障の痛みをコントロールしていくつもり」
と書きました。

キサラタンとコソプトの点眼を開始して1週間は、少し痛みがコントロールされているかのように見えていました。

けれど、その数日後に、痛みが激しくなったのか、散歩に出ても家の前の庭から道路に出ようとしない。無理やり出しても、踏ん張って動きませんでした。

それでも散歩をしないと足が弱るので、抱っこしたりおろしたりしながら散歩をしていたのですが、ある日「くーん」というか、本当につらそうな声を出して目のあたりを短い前足でかこうとします。

今までの痛さを超えた痛みがでてるんだ。
と気が付きました。

病院に行くと眼圧が 点眼前の45から55に上がっていました。
平常値は15位ということを考えるとかなり高い値で、
「かなり痛いと思うよ」
と言われました。
目薬ではコントロールできない。
緑内障で既に視力を失っているワンちゃんは、痛みを如何にコントロールするか、という処置しかありません。
家族と相談して、最終的に義眼の手術をすることに決めました。

手術は2種類。
 1.眼球自体をとって、上の瞼と下の瞼を縫ってしまう。
 2.目の水晶体?ガラス体をとって、目の枠だけ残しシリコンボール(義眼)を入れる


決断に当たっては、かなり葛藤がありました。
義眼にすると家族もわんちゃんも負担が増えます。
なぜなら、手術後も、感染の可能性があるので、抗生物質の点眼を一日4回し続けます。
また、その後何らかの事情で、眼球を摘出する手術を再度しなければならない可能性も残るからです。


義眼にするメリットは、「見た目」だけです。
けれど、瞼を縫い閉じられた姿を毎日みるのは辛い。
いつまでも「ごめんね」という気持ちが拭い去れない。
何事もなかったように、買主の心の平穏を取り戻すことも大切なのではないか?!

わんちゃんには選ぶ余地もなく私たち任せ。
鏡を見て「僕かっこ悪い」なんて思うこともありません。
完全な人間のエゴ。
だけど、義眼を選びました。

15歳という高齢なこともあり、術前検査をして、問題がなければ手術という運び。

手術当日の流れ:
 麻酔をするために朝から水のみ、ご飯抜き
 11時までに預けます
 手術は13時~
 手術自体は1時間以内。
 麻酔から目覚めるのを待ち、お迎えは17時以降。


手術の1週間前から、手術に向けて万全の状態にするように心がけました。

眼圧を下げる2種類の薬を、できる限り、一日4回~5回点眼し、痛みのストレスで体力が落ちたり体調が悪くならないように、また、なるべく、一緒にいてあげる時間を長くしました。

おかげさまで、全身麻酔からも目覚め、その後も麻酔による後遺症もでることもなく、また目の傷口も順調に回復してきています。


引き取りの時点では、目は綺麗でした。
が、先生のおっしゃったとおり、その後どんどん腫れてきて、術後3日目当たりがどうしようもないほど目が腫れ、涙と目ヤニが出て目がぐしゃぐしゃでした
見ているのもつらかったです。

手術当日、家に戻りましたら、ずっと夜中も、わんわん、キュンキュンと泣いて、眠れない夜を過ごしました。
手術の傷が痛いのだと思います。
またぐったりして、後ろ足がなえていて、立つこともできませんでした。
後遺症かしら、と、とても心配でした。

何も食べていない、水も飲んでいない。トイレも行っていない

という状態。

けれど、長い大きなカラーがついていて、食べることも飲むこともできず、私たちもどうしていいわからず、引き取り後は本当に大変でした。
先生は、術後は死んだように数日寝る、とおっしゃいましたが、とんでもありませんでした。

カラーが大きいため、手でご飯をあげて、水はなめる程度でほとんど飲ませてあげることができませんでした。

おしっこは、たてないので、テラスに抱っこして降ろしても、しません。

様々な要素があり、夜じゅう、泣いていました。
私もつらくて泣きそうでした。

よく朝、すぐに、amazonで短いカラーを注文。当日配達便で、柔らかそうなものが、1つだけありました。助かりました。
夕方届き、カラーを付け替え、水が大量に飲めるようになり、カラーも軽くなり、やっとぐっすり眠りました。
嬉しかったです。本当にうれしかったです。
短い軽いカラーが来るまでは、水は、寒天で固めて、手に載せて食べさせてましたが、量が全く十分ではありませんでした。

排尿は術後の翌朝やっとしました。
また立つようになったのは夜中のことでした。

当日、
ご飯を食べ
夜中にたてるようになり
翌朝、
排尿をし
翌夕方
水をたっぷり飲み

そしてやっとぐっすり眠りました。

手術が土曜日。
日、月、火曜日と3日間は本当によく寝ました。

眠ることで傷は回復します。その後水曜日あたりからぐんぐんと目の張れが引き、体力も戻ったようで、みるみる元気になり、回復していきました。

此の体力の回復は、病院の先生には悪いのですが、カラーを軽く短いものに替えることによるものでした。術後の弱った体には、大きなカラーは様々な点で負担が大きかったと思います。

ものすごい量のめやにで月曜日あたりから目はふさがっていましたが、3日目の検診で目ヤニをとってもらいました。

6日目くらいから、傷が癒えることによるかゆみが出始め、強力に目を床にこすりつけようとするようになりましたので、カラーを病院から支給の長い大きいものに戻しました。

けれど、体力もあるうえ、カラーをつけたままで飲食もできるようになり、今は手間はかかっても苦労はありません。

本当に苦しい1か月でした。
ワンちゃんは2か月痛かったのです。もっと早く気が付いてあげて、少しでも早く手術をして楽にしてあげたらよかったのだと思いますが、これが私たちがしてあげられたベストでした。

点眼は4週間。早くて3週間。あと2~3週間、まだ心配は残りますし、長時間の外出もしにくいのですが、心はとっても楽になりました。なぜならわんちゃんが元気だからです。

かかった費用は
最初の検査 3.5万 (目薬含む)
術前検査 1.7万
手術    19万
目薬の追加など 約1万

26万位です。
保険には入ってませんでした。

皆様の参考になれば、と思い、情報をすべて公開します。
こんな写真を載せてごめんね、と心の中で謝りながら。
離れた息子に送るために写真を撮っていましたので公開します。

手術当日 2016/5/28 まだ目はそんなに腫れていません
 翌日29日
翌日29日の夕方。注文したカラーが届きました。目ヤニと腫れがすごくなってきています

5/30 (玄関に靴が散らばっていて醜くごめんなさい)

 5/31日。注文した別のカラーに替えました。元気になってきて、目をこすろうとするからです。
 6/2 自由にテラスに出るようになりました
 目もこんなにきれいに。
6/4 また、術後の病院から支給されたカラーに戻りました。


こんなに元気になってます。
先生、ありがとうございます。よく頑張ったね。という気持ち。

目の専門医で手術していただきました。

少しでも長生きしてもらいたいです。20歳までは最低でも頑張ってね、と思っています。